新年度(平成30年度)のご挨拶

 新年度がいよいよスタートした。私の教授の任期も復路を迎えるので、この機会に本年度の抱負を述べたい。

 既に、死語となりつつあるが、「大器晩成(本当の大人物は、若いころは目立たず、徐々に実力を養っていって後に大成すること。)」という言葉を掲げて、後半戦を乗り切りたい。これまで教授になること、なって素晴らしい成果をあげることを目標に研究生活を送ってきた。そうすることによりある一定の成果を得ることができたのは、事実である。しかしながら、その副作用も幾つかあった。

 例えば、データを急ぐあまりの学生との軋轢などである。プレッシャーをかけることにより、学生はより実験をするようになるが、それは内部から湧き出たものではないため、逆に、研究への興味は失われてしまうようだ。学生にとって、研究とは新しい知識を得る楽しく喜びのあるものではなく、苦労の多い実験をする仕事であると感じているようだ。それゆえ、研究に深く打ち込むことなく、卒業、修了していく学生が増えてしまった。当然、懐の深い研究はできていなかったように思える。

 その反省から、「大器晩成」という言葉を掲げたわけである。実際、私自身も飛び抜けた才能があるわけではない。若いときには、周りは私より優秀なものばかりであり、「何くそ」と地道にやってきた。そういう教育、指導を受けてきたにも関わらず、後輩には直ぐに育つべきであるという教育を行っていたわけである。それでは、良い研究者や大学人は育つはずがない。

 やはり、若い人にも育つために必要な時間を与えるべきではないかと思う。良いウイスキーが20年、30年と熟成されてできあがるように、今の20代、30代の研究者が、20年後、30年後に立派な研究者になれるような研究、教育を行っていきたい。

 そうすれば、自ずと私の最後の目標であるBig Journalに掲載されうる研究も行えるはずである。

 

                         生体栄養学分野 教授   二川 健

生体栄養学の沿革

昭和39年、徳島大学に栄養学科が創設され、その第一講座として昭和40年に栄養生理学講座が設置された。初代教授として井上五郎教授が赴任された。

昭和59年3月まで、栄養生理学講座の教授としてご活躍され、同年にご退官された。

昭和59年から平成19年3月まで岸恭一教授が栄養生理学講座(平成16年より「生体栄養学分野」)の教授としてご活躍された。

平成19年9月より二川が本教室を担当し、現在に至っている。平成20年には、奥村裕司准教授(現、相模女子大学教授)、平坂勝也(現、長崎大学准教授)、原田晃子助教(現、アース製薬)、真板綾子助教が教員として教室運営に参加した。

平成24年度の教室のスタッフとしては、近藤茂忠准教授、真板綾子助教、および安倍知紀助教の4名で運営した。

平成27年度から、中尾玲子講師、内田貴之、真板綾子学振特別研究員となり、教育・研究の指導にあたっている。この間の、教室人事・教育・研究の詳細については、栄養学科創設30周年記念誌および徳島大学医学部60周年記念誌を参考にしていただきたい。

お問い合わせ先

徳島大学 大学院医歯薬学研究部 生体栄養学分野

(徳島大学 医学部医科栄養学科 生体栄養学分野)
〒770-8503
徳島県徳島市蔵本町3-18-15